初めて単焦点レンズを買おうと思っているのですが、35mmと50mmで迷っています。どちらを選べば良いか教えてください!
こんな疑問を解決していきます。
- 単焦点レンズの基礎知識
- 35mmと50mmのどちらかを選ぶべきか
- 35mmと50mmのメリット・デメリット
今回は単焦点レンズの選び方をご紹介します。
単焦点レンズを買うときは、どの焦点距離のレンズを買えば良いか迷うものです。
特に初めて単焦点レンズを選ぶ場合、「35mmと50mmのどちらが良いのだろう」と悩んでしまうカメラ初心者の方は非常に多いです。
実際、ボクも35mmと50mmでめっちゃ迷いました!
そこで本記事では、35mmと50mmそれぞれのメリット・デメリットに触れながら、どっちの単焦点レンズを選ぶべきかを解説していきます。
ステップアップのために単焦点レンズを探している方、初めての単焦点レンズ選びに失敗したくない方におすすめの記事になっています。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
単焦点レンズを買う前に押さえておきたいこと
はじめに、単焦点レンズの特徴を押さえておきましょう。
単焦点レンズの大きな特徴はズバリこれです。
焦点距離が決まっていて、ズームできない
つまり、単焦点レンズ選びでは、どの焦点距離のレンズを買うかが非常に大切で、これを間違える思い通りの写真が撮れないなんてことになってしまいます。
カメラレンズは中古でも1本数万円はするので、安い買い物ではないですよね?
レンズ選びに失敗しないために焦点距離の特徴を押さえて、自分に合ったもの、自分が欲しい画角が撮れるものを選ぶようにしましょう。
繰り返しになりますが、単焦点レンズはズームができないので、ズームレンズ以上に慎重なレンズ選びが必要になります。
これだけ読むと「何だか難しそう」と思うかもしれませんが、難しい分撮れる写真は非常に素晴らしいものがあります。さらに、焦点距離の特徴を押さえることはズームレンズ選びでも必要になるので、ステップアップのためにも慣れておきましょう!
35mmと50mmのどっちを選ぶべきか?
焦点距離を意識したレンズ選びが大切であることを解説してきました。
少々前置きが長くなりましたが、ここから本題の35mm単焦点レンズを選ぶべき人、50mm単焦点レンズを選ぶべき人のそれぞれの特徴を解説してきますね。
結論から先にまとめると、以下のようになります。
- 何でも撮れる万能レンズを探している人
- 被写体だけでなく周りの状況も写し込みたい人
- 旅行におすすめの単焦点レンズを探している人
- 安くて写りの良いレンズを探している人
- 背景ボケを活かした写真を撮りたい人
- ポートレートにおすすめの単焦点レンズを探している人
それぞれ詳しく説明します。
35mm単焦点レンズを選ぶべき人
35mmという焦点距離は、一般的に「人がボーッと全体を見ている時の視点に近い画角」と言われています。
そのため、被写体だけでなく背景や周囲の状況も写真に収めることが得意なレンズになります。
要するに、何でも無難に撮れる万能レンズってわけです。
このような点から、35mm単焦点レンズを選ぶべき人の特徴としては、何を撮るか決まっていないから何でも撮れる単焦点レンズが欲しい人になります。
何でも撮れるので、旅行など何が撮れるかその時々で変わるようなシチュエーションにも向いているレンズです。
- 旅行写真
- 風景写真
- 室内の雰囲気も一緒に撮影する
- ストリートスナップ
50mm単焦点レンズを選ぶべき人
続いて50mmは、「人が一つのものを見ている時の視点に近い画角」と言われることが多いです。
35mmと比べると画角が狭いので、余計なものが写真に写り込まなので構図を整理しやすく、被写体を際立たせることが得意なレンズです。
このような特徴から、50mm単焦点レンズを選ぶべき人は、撮りたいものが決まっていて作品としての写真を楽しみたい人になります。
さらに、50mm単焦点レンズは「撒き餌レンズ」と呼ばれる安くて写りの良いレンズが揃っているので、初めてレンズを買うという方には嬉しいポイントですね。
- ポートレート写真
- ものや人にフォーカスしたスナップ撮影
- 風景を「切り取る」ような撮影
35mm単焦点レンズのメリット・デメリット
35mm単焦点レンズのメリット・デメリットを簡単にまとめていきます。
より詳しく35mm単焦点レンズを知りたい方は、「使いやすさNo.1のレンズ!35mm単焦点の魅力を徹底解説【作例あり】」も合わせて読んでみてください。35mm単焦点レンズの作例も解説していますよ。
メリット2つ
35mm単焦点レンズのメリットは、以下の2つになります。
- 扱いやすい画角
- コンパクトなレンズが揃っている
一つずつ解説してきます。
①:扱いやすい画角
35mmという画角は「人がボーッと全体を見ている視点に近い画角」と解説しました。
つまり、目の前の風景をそのまま撮ることができるので、非常に扱いやすい画角とも言えます。
特に、カメラ初心者の方でも使いやすい単焦点レンズの一つになります。
②:コンパクトなレンズが揃っている
35mm単焦点レンズはコンパクトなレンズが揃っています。
例えば、Canon(キヤノン)でもミラーレス向けに「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」というレンズが発売されています。
こちらのレンズは重量が305gと軽量で、大きさも非常にコンパクトに設計されています。
旅行やストリートスナップにも持っていきやすいですね。
デメリット2つ
続いてデメリットですが、この2つです。
- 平凡な写真になりがち
- 50mm単焦点レンズと比べると値段が割高である
それでは見ていきましょう。
①:平凡な写真になりがち
35mmは目の前の風景をそのまま撮ることができるので扱いやすい画角ですが、その反面、平凡な写真になりがちです。
さらに、被写体以外に余計なものが写り込みやすいので、「記録」という意味では万能ですが「作品」とする場合には工夫が必要になります。
②:50mm単焦点レンズと比べると値段が割高である
50mm単焦点レンズと比べると、レンズの値段が高いのもデメリットの一つです。
例えば、Canon(キヤノン)のミラーレス向け50mm単焦点レンズである「RF50mm F1.8 STM」は2.5万~3万円(執筆時点)で購入できます。
しかし、同じくCanon(キヤノン)の「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」は6万~7万円(執筆時点)になります。
このように35mm単焦点レンズはちょっと割高ですね。
50mm単焦点レンズのメリット・デメリット
次に50mm単焦点レンズのメリット・デメリットになります。
さらに詳しく50mm単焦点レンズを知りたい方は、「2本目のレンズにおすすめ!50mm単焦点の魅力を解説【作例あり】」をチェックしてみてください。特徴や50mm単焦点レンズで撮った作例を解説していますよ。
メリット3つ
50mm単焦点レンズのメリットは、次の3つです。
- 背景ボケが作りやすい
- 安くて写りの良いレンズが揃っている
- 背景を整理しやすい
それでは解説していきますね。
①:背景ボケが作りやすい
50mm単焦点レンズは35mm単焦点レンズよりも背景ボケの量が多いので、背景ボケが作りやすいです。
背景ボケが作りやすいので、被写体を際立たせて立体感のある写真に仕上がります。
そのため、ボケを活かしたポートレート撮影などにも活躍するレンズになります。
②:安くて写りの良いレンズが揃っている
50mm単焦点レンズは、各カメラメーカーが「撒き餌レンズ」と呼ばれる安くて写りの良いレンズをラインナップしています。
ボクが普段から愛用しているCanon(キヤノン)では、ミラーレス向けに「RF50mm F1.8 STM」という単焦点レンズがあります。
このレンズなんですが、新品で2.5万~3万円(執筆時点)で購入できますし、一眼レフ向けの「EF50mm F1.8 STM」は2万円前後で買えちゃいます。
純正の高級レンズ(いわゆるLレンズ)なんかだと、1本15万~30万円が相場でもっと高いレンズもあることから考えると、3万円あれば買えるわけですから破格の値段ですよね。
また、写りも非常に良いので、買って損なしです。
③:背景を整理しやすい
35mm単焦点レンズよりも画角が狭いので、背景を整理しやすいです。
「写真は引き算」と言われるように、何でもかんでも写し込めば良いわけではなく、不要な被写体は省いていくことも重要です。
そこで、50mmという焦点距離はちょうど良い画角で、ボケも活かしつつ、背景を整理できます。
デメリット1つ
デメリットは、これです。
- 画角が意外と狭い
解説していきます。
画角が意外と狭い
実際に撮ってみると分かるのですが、50mmという画角って意外と狭いです。
ポートレートや風景を切り取るには最適なんですが、建物全体を撮りたい場合や風景を広く写し込みたい場合などには不向きと言えます。
さらに、室内などでの足を使って寄ったり引いたりできない場面でもちょっと使いづらいですね。
レンズは「何を撮るか」を軸に選べば失敗しない!
今回は35mmと50mmのどちらを選ぶべきかを解説してきました。
それぞれ35mmとメリット・デメリット、50mmのメリット・デメリットも説明してきましたが、やはりレンズ選びの基本は「何を撮るか」に尽きると思います。
まだ自分が何を撮りたいのか決まっていない方は、無理に単焦点レンズを選ぶのではなく、ズームレンズでいろいろな画角を試して自分の好きな画角、撮りたいものを見つけていくのも良いのではないでしょうか?