大三元レンズと小三元レンズのどっちを揃えればいいか迷っています。趣味写真におすすめはどっちですか?
そのような疑問を解決します。
結論、趣味写真なら「小三元レンズ」がおすすめです。
- 大三元レンズ・小三元レンズとは何か
- 小三元レンズが趣味写真に最適な理由
- 小三元レンズのデメリットと解決方法
今回は、趣味写真におすすめは大三元レンズと小三元レンズのどっちかを解説します。
結論はすでにお話ししてしまいましたが、本文では小三元レンズが趣味写真に最適な理由に加え、小三元レンズのデメリットを解決する方法もご紹介します。
「大三元レンズにしようか?小三元レンズにしようか?」と迷っている方は、ぜひ最後までじっくり読んでみてください!
大三元レンズ・小三元レンズって何?
まず、知らない方向けに、大三元レンズと小三元レンズについて簡単に解説します。
大三元レンズと小三元レンズの特徴をまとめると、以下です。
F2.8通しのズームレンズで広角・標準・望遠の3種類あることから、「大三元レンズ」と呼ばれています。
各カメラメーカーが力を入れて開発しているレンズで、高品位なレンズが揃っています。
F4通しのズームレンズで広角・標準・望遠の3種類あることから、「小三元レンズ」と呼ばれています。
大三元レンズのワンランク下にラインナップされるレンズで、軽量・コンパクトで写りもそこそこ良いという特徴があります。
もっと詳しく大三元レンズと小三元レンズについて知りたいという方は、以下の記事でメリット・デメリットやおすすめレンズを解説しています。
ぜひ本記事と合わせて読んでみてくださいね!
小三元レンズが趣味写真に最適な理由
改めて、結論をお話しすると、趣味写真であれば小三元レンズが最適です。
なぜ、趣味写真に小三元レンズが最適なのかというと、以下の3つが理由です。
- 大三元レンズより安価に手に入る
- 軽量でコンパクトなレンズが揃っている
- 趣味写真であれば画質は申し分ない
1つずつ、解説していきます。
その①:大三元レンズより安価に手に入る
小三元レンズは、大三元レンズと比べて10万円ほど安く購入することができます。
趣味で写真を撮っている場合、なるべくコストは抑えたいと考えている方は多いと思います。
ただ「せっかく写真を撮るのだから写りもそこそこ良いレンズを使いたい」と思ってしまうのも、同じ写真を趣味にしている者として気持ちはすごく分かります。
そこでおすすめしたいレンズが、小三元レンズなわけですね。
その10万円で旅行などに出かけて、いい景色や観光名所を撮り歩くのも趣味写真の醍醐味ですよ!
その②:軽量でコンパクトなレンズが揃っている
大三元レンズより、小三元レンズの方が軽くて、コンパクトなレンズが揃っています。
具体例として、大三元レンズと小三元レンズの望遠ズームレンズを比較してみましょう。
レンズ | 重さ | 長さ | レンズ径 |
---|---|---|---|
RF70-200mm F2.8 L IS USM | 1,070g | 146.0mm | 77mm |
RF70-200mm F4 L IS USM | 695g | 119.0mm | 77mm |
軽い! | 小さい! | 同じ |
このように、小三元レンズの方が軽くてコンパクトですね。
軽くてコンパクトであれば、持ち出す機会も多くなり、写真を撮る機会も増えます。
さらに、旅行でも荷物を軽くすることができるので、非常に重宝しますよ!
その③:趣味写真であれば画質は申し分ない
簡単にお話しすると、趣味写真であれば小三元レンズの画質で問題ありません。
なぜかというと、撮った写真をスマホやパソコンで見る場合は、大三元レンズと小三元レンズの画質の差は分からないからです。
最近ではTwitterやインスタグラム、フェイスブックなどのSNS上で写真を見ることが多くなりましたし、趣味写真を撮る多くの方もSNSにアップすることを前提に撮影していると思います。
このようなことから、スマホやパソコン経由でSNSにアクセスして写真を見ることになります。
正直、スマホのような小さい画面で大三元レンズと小三元レンズで撮った写真を見比べても、見分けがつきません。
さらに、パソコンでも4Kディスプレイを使ったとしても、見分けはつかないでしょう。
4Kは800万画素くらいで、最近のカメラは2000万画素以上が当たり前なので、全く気になりません!
見分けが使わないのに10万円以上高い大三元レンズを買うのは、趣味写真なら無駄が多いかなとボクは思います。
小三元レンズのデメリットと解決する方法
小三元レンズには以下のデメリットがあります。
- 暗い場所での撮影に弱い
- ボケ量が物足りない
このデメリットから、大三元レンズと小三元レンズのどっちしようか迷っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは、これらのデメリットを解決する方法をご紹介します。
デメリット1:暗い場所での撮影に弱い
このデメリットは、高感度に強いカメラを使うことで解決できます。
なぜなら、高感度に強いカメラを使うことで、ISOを上げてもノイズが少なくなるからです。
小三元レンズはF4通しであり、大三元レンズのF2.8と比べると暗いレンズになります。
暗いレンズの場合、シャッタースピードを稼ぐことができないので、暗い場所での撮影では以下のどちらかが必要です。
- シャッタースピードを遅くする
- ISOを上げる
シャッタースピードを遅くすると手ブレしやすくなります。
さらに、手ブレ補正を活用しても、動く被写体のブレ(動体ブレ)は防げません。
このようなことから、ISOを上げる必要があります。ただし、ISOを上げるとノイズが出やすいという弱点があります。
そこで、ISOを上げる前提で高感度に強いカメラを使うことで、小三元レンズのデメリットを補うことができます。
例えば、Canon(キヤノン)のEOS RPは常用ISO感度が40000までありますし、EOS R6になると102400まで使うことができます。
最新カメラを使うことで、今までの小三元レンズで言われていたデメリットが目立たなくなってきましたね!
デメリット2:ボケ量が物足りない
このデメリットについては、望遠ズームレンズのテレ側(最も焦点距離が長い方)を使うことで解決できます。
なぜなら、焦点距離が長いレンズを使うことで、背景をボカすことができるからです。
背景ボケを作る基本的な方法は以下の2つです。
- F値の小さいレンズ(明るいレンズ)を使う
- 焦点距離が長いレンズを使う
つまり、小三元レンズでも望遠ズームレンズのテレ側を使えば、十分背景ボケを楽しめるというわけです。
ここでちょっとだけ作例をお見せします。
ちなみに、この作例は小三元レンズよりももっと暗いレンズを使っていますが、ここまで背景ボケを楽しめます。
小三元レンズでは作例よりももっとボケるので、全く問題ないですよね!
小三元レンズで趣味写真を楽しもう!
今回は「趣味写真では大三元レンズと小三元レンズのどっちがおすすめか」というテーマでお話ししてきました。
結論は、小三元レンズで全く問題ないです。
ただ、レンズ選びの基本は「何を撮りたいのかで決める」ということは忘れないでください。
たしかに、小三元レンズでも工夫すれば大三元レンズと同様、素晴らしい写真が撮れます。
しかし、F4とF2.8の差はどう頑張っても埋めることはできませんし、大三元レンズの方が高品位であることは間違いありません。
そのため、写りに妥協したくない方は大三元レンズの方が満足できるでしょう。
このように、自分の撮りたい写真に合わせてレンズ選びをしていくことを心がけてくださいね!